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酒は飲んでも飲まれるな

第一弾からジュスアリではありません。このブログの今後が思いやられます・・・。
強いて言うならアジュアリ?
なぜかその時珍しく、四侯爵全員がそろって飲んでいた。さて酔いも進み、男四人がそろえばそれはもうあの話題に行こうというものだ。Y談である。
「ドレスも悪くはないが、やはり脚を露出したミニスカートはロマンだと思う。」
と言いだしたのはザーリッシュである。彼の初体験もそのミニスカに惑わされたクチだ。
「何を言う、やはり女はドレスだろう。あの脱がせにくい服をいちいち脱がせていく手間がいいんだ。」
なんだかマニアックな事を言っているのはイドリスである。一番若いくせに、発言はやたらとオヤジ臭い。
「「ジュスラン卿はどうだ?」」
イドリスとザーリッシュに問われ、ジュスランはあごに手を当て考える。正直な話、ジュスランはドレスの女しか相手にしたことがない。だが、ミニスカートの魅力はよくわかるので、考え込んでしまう。
そこに静観していたアリアバートが口をはさんだ。
「俺は断然ズボンだ。」
「「「は?」」」
予想外の言葉に、三人同時に聞き返す。ズボンと聞こえた気がするが、どういう意味だろう。まさかアリアバートに限って女の趣味の話ではあるまい。そう思われる程度には、アリアバートは潔癖で通っていた。
しかしアリアバートはきっぱりと言った。
「女はズボンだ。細身のズボンにハイヒールを履いていたら最高だ。尻や脚の形がよくわかるし、ハイヒールで歩く後ろ姿は目が離せん。」
他の三侯爵は目を丸くした。色ごとについて語るアリアバートを見たことも聞いたこともないのだ。
「なあ、ジュスラン卿はどう思う?」
「そ、そうだな、ズボンも悪くはない・・・と思う。」
「そうだろう!?貴公もそう思うであろう!?」
そうしてアリアバートはズボンの良さについて延々と語り続けた。しまいにはズボンの脱がし方まで講釈し始めた。
最初は驚いていた三人だが、アリアバートまでY談に乗ってきたとなれば、もう歯止めは利かない。四人の話はだんだんとエスカレートしてゆき、年頃の娘が聴けば男に対して絶望しかねない内容にまで及んだ。
さて話題がひと段落ついたころ。
「しかし、アリアバート卿もなかなか話がわかる。貴公はこんな話には乗ってこないかと思っていた。」
ザーリッシュが言うと、イドリスもそれに同意した。
「まったくだ。俺はてっきりアルセス伯と同じ趣味でもあるのかと思っていたぞ。」
イドリスの言葉に、アリアバートは眉をひそめる。イドリスはふと、失言だったかと警戒した。が、アリアバートの言葉はイドリスの予想から大きく外れた。
「男は嫌いだ。」
そうだろうとうなずくより前に、アリアバートが言葉をつづけた。
「硬いし重いし、痛いばかりでいいことなんて何もない。」
具体的な嫌がり方に、三人は固まった。
(け、経験があるのか?)
しかも聞き様によってはアリアバートが女役である。滅多に同じことを考えない三人の思いが重なった。
詳しいことは聞くまい。そう決意した三人にまるで頓着せず、アリアバートは続けた。
「それに強引で人の言うことなんて聞きやしない。ジュスラン卿もそう思うだろう?」
流し目を向けるアリアバートは酒で酩酊しているようで、普段はつまらないと評されがちなその端正な容姿に艶が宿る。
「眠い」と言ってジュスランにもたれかかるアリアバートに困惑した。
(これは相当酔っている)
そもそもあのアリアバートがY談に乗ってきた段階で止めるべきだったのかもしれない。
今にも寝息を立てそうなアリアバートに、ジュスランは溜息をついた。
「アリアバート卿、もう部屋に帰ったほうがいい。」
「ああ、そうだな。そうさせてもらおう。」
ジュスランの提案に、アリアバートは素直に従い立ち上がる。しかしその足取りは頼りない。無事部屋に辿り着けるかどうかすら怪しい。
慌ててジュスランがアリアバートを送ろうとしたが、その前に早速人にぶつかった。
アリアバートのぶつかった人物を見て、三人は固まった。
「アリアバート卿、酔っておられるのか」
アジュマーン藩王殿下である。三人は慌てて立ち上がり、礼の形をとる。アリアバートも礼をとろうとするが、藩王殿下と接近しすぎていたため、一歩離れようとした。その際酔った足がふらつき、なんと藩王殿下の胸に倒れ込んでしまったのだ。
ギョッとした三人であったが、藩王は非礼をとがめはせず、アリアバートの腰に手をまわして支えた。
「相当酔っておられるようだ。私が送ろう。」
そう言うと、アリアバートの腰に手をまわしたまま、その場から立ち去った。





さて翌日、五家族会議の席に少し早めに着いたが、部屋には既にアリアバートがいた。
「早いな、アリアバート卿。」
爽やかな朝である。昨夜飲みすぎたおかげで二日酔いの気があるが、公爵であるジュスランはもちろんそれを表には出さず、朝に相応しい爽やかな表情である。普段ならアリアバートも同様であるが、その日に限っては沈鬱な表情を浮かべていた。これはひょっとして相当具合が悪いのではないだろうか。
「アリアバート卿、昨夜は相当酔っておられたようだが、そんなに具合が悪いのなら無理をせずとも・・・」
ジュスランの言葉を遮り、アリアバートが言った。
「俺は、昨夜何かやったか?」
どうやら昨夜のことを覚えていないようだ。
ジュスランは答えに困った。やったと言えばやったが、いったいどう言えばいいのか・・・。
普段は決して参加しないY談で盛り上がったことか、あの不穏なセリフのことか、それとも藩王殿下に送られたことか。
「昨夜は、相当酔っていたようだ。見かねた藩王殿下が貴公を送ってくださったのだが」
何か粗相をしたのか?とのジュスランの言葉に、アリアバートは眉を潜め、内緒話のように低く小さい声で言った。
「・・・起きた時、藩王殿下が傍におられた」
ジュスランは意味が分からず、アリアバートの言葉の続きを待つ。
「・・・俺も藩王殿下も服を着ていなかった・・・」
ジュスランの頭に、昨日のアリアバートの言葉がよぎる。あの時、ある種の疑惑を抱いたがまさか本当に・・・いや、ただ藩王殿下に服を着て寝る習慣がないだけかもしれない。もしかしたら、藩王殿下は、アリアバートを送ってくれたついでに介抱をしてわざわざ服まで脱がせたのかもしれない。なぜアリアバートの隣にいたのかは知らないが、まあ、そう言うこともあるだろう。日に当たったことのないような白い首筋に見える赤い鬱血の痕はきっと気のせいだ。
ジュスランは必死に言い訳を考えた。そんな言い訳を考えてなんになるのかなんてどうでもいいことだった。とにかく心の平穏のために必要なのである。
「き、昨日は貴公相当酔っていたようだから、藩王殿下が介抱してくれたのでは・・・」
ジュスランの言葉を無視してアリアバートが呟く。
「腰が痛い・・・」
ジュスランに言うべきことはもう何もなかった。

その日一日アリアバートの顔色は優れず、藩王殿下はそんなアリアバートの顔を楽しそうに眺めていた。




後書き
なぜ4人が仲良くお酒を飲んでいたかについては触れないでください。考えに考えてみましたが、たとえそのような機会がったとしても、絶対に打ち解けた雰囲気にはならなかったのです・・・。
ところでこの話には続きを考えております。
基本ギャグですが、時々ちょっとシリアスになる上、最後はジュスアリになりそうなので、書くかどうか迷っています。(でもたぶん書く)

テーマ : ボーイズラブ
ジャンル : アニメ・コミック

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